今回の記事では、ストレングスファインダー全34資質の1つ
- 達成欲(achiever)
について解説したいと思います。
各々の資質に関しては、診断コード付きの書籍にも丁寧な解説があります。
※コードは1度しか利用することができないものです。誤って古本を購入しないようにご注意ください。
が、私と同じく
- もっと詳しく学びたい
- 客観的なデータを知りたい
という感想を抱いた方も多いと思いますので、分析の参考にしていただければ幸いです。
1. 「達成欲」を上位にもつ人の特徴
「達成欲」という資質は
- 多忙を好む
- 生産性が高い
- チャレンジ精神旺盛
- スタミナにあふれている
といった特徴があります。
物事を行う際に、根気よくゴールに向かって継続的に努力することができる傾向にあります。
毎日コツコツとやるべきことをこなし、前進していくのが得意です。
2. 「達成欲」をもつ人の割合|世界で1番多い資質!
次に「達成欲」という資質をもつ人の割合について、まとめておきます。
2018年までにストレングスファインダーを受けた全世界20002953人のデータによると、上位5位の資質の中で
- 「達成欲」をもつ人の割合
- =約31%
- =全世界1位
という結果になっています。
つまり全世界の中で、最も多くの人がもつ資質が「達成欲」になります。
※アメリカ、オーストラリア、カナダ、中国などの国で1番多い資質にランクインしています。
また性別分けしても
- 男性1位
- 女性1位
という結果になります。
よって「達成欲」という資質の特性と性別は相関関係がないともいえるでしょう。
一方で日本人の資質ランキングを見ると
- 達成欲は15位
- =約15%
という面白い結果が出ています。
この順位はデータにある100か国以上の地域の中で、最も低い順位になります。
※タイとカンボジアの「達成欲」11位という結果を除いて、他の国はほぼ1~3位ないし10位以内に入るほど多い資質です。
これは日本人のデータを分析した際、極めて特徴的だと感じました。
3. なぜ「日本人」は「達成欲」が低めなのか?
さて、最初に述べたように「達成欲」は
- ハードワーク得意
- チャレンジ精神旺盛
- スタミナにあふれている
といった特徴をもちます。
そして世界で最も多くの人がもつ資質1位ですが
- 日本では15位
- =約3%
と極めて特徴的な結果がみられます。
日本の「達成欲」が低い理由は様々でしょう。
例えば、日本の社会生活において
- 過労問題
- 長時間労働
- 多忙なスケジュール
といった外部からの精神的重圧を感じる場面が多く、反動的に「(スタミナ溢れてハードワークを好む)達成欲」が低いという結果が出ていると考察も可能かも知れませんね。
「責任感」と「達成欲」の相関関係
分析するなら、日本人は「達成欲」と組み合わせになりやすい
- 「責任感」も低め
という面白い結果が出ています。
「責任感」も世界で3番目に多い資質なのですが
- 日本では16位
に落ち着いているんです。
「責任感」は
- 重責を好む
- 責任感が強い
- 約束を果たすのが好き
といった強みです。
スタミナ溢れて多忙を好み目標に前進していく「達成欲」とはペアになりやすい資質です。
ちなみに「達成欲」×「責任感」は世界基準で
- 2番目に多い組み合わせ
です。
この2つの資質が「15位」「16位」に落ち着いているというのは、日本人のやや消極的な性質を表すといえるかもしれません。
4. 「達成欲」に最も多い組み合わせは?
次は上位資質の組み合わせを検証してみましょう。
以下「達成欲」と上位5位の組み合わせになりやすい資質順に並べてみました。
1位 | 学習欲 |
2位 | 責任感 |
3位 | 戦略性 |
4位 | 親密性 |
5位 | 収集 |
6位 | 個別化、競争性 |
8位 | 分析思考 |
9位 | 調和性 |
10位 | 最上志向 |
11位 | アレンジ |
12位 | ポジティブ |
13位 | 未来志向 |
14位 | 着想、共感性 |
16位 | 内省 |
17位 | 目標志向 |
18位 | 信念 |
19位 | 回復志向 |
20位 | 慎重さ、コミュニケーション |
22位 | 活発性、成長促進、規律性、公平性 |
26位 | 運命思考 |
27位 | 適応性 |
28位 | 内包 |
29位 | 社交性、原点思考 |
31位 | 自我 |
32位 | 指令性、自己確信 |
ということで「達成欲」と上位に入りやすい資質はTOP5は
- 1位:学習欲
- 2位:責任感
- 3位:戦略性
- 4位:親密性
- 5位:収集
でした。
興味深いと感じたのは
- 競争性
の位置ですね。
「競争性」は
- 世界で27位
- 日本で31位
決してよく見られる資質ではありません。
が「達成欲」と6番目に組み合わせになりやすい資質として、浮上しています。
「競争性」を上位にもつ人の多くは
- 「達成欲」もあわせもちやすい
という傾向にあるといえるでしょう。
5. 「達成欲」と珍しい組み合わせの資質をチェック
ストレングスファインダーでは、組み合わせを分析する際
- 珍しい資質の組み合わせ
に注目すると、自分の力を具体的に知る手がかりになります。
順に並べると「達成欲」をもつ人にとっては
- 指令性
- 自己確信、自我
- 社交性、原点思考
が珍しい組み合わせの資質でした。
ただ「達成欲」は先ほど説明したように
- 全世界の中で1番多くの人がもつ資質
です。
そのため、比較的どの資質とも組み合わせになりやすい傾向にあります。
6. 「達成欲」の強みを仕事選びに活かすポイントは?
さて「達成欲」をもつ人は
- とにかく多忙を好む
という性質が際立っています。
なので、常にゴールに向かって突き進めるようなハードワークが向いていると思われます。
また
- 目標を達成することで「信頼」を積み重ねていける職種
が向いています。
ノルマがはっきりとしている営業職など、適職かもしれませんね。
またデータ的な日本人というよりも、グローバルな視点で見たときに世界1位の資質をもっている人材という点はプラスに捉えたほうがいいでしょう。
世界に大きく視野を広げて、視野や活動の幅を広げると新たな可能性に目覚めるかもしれません。
「達成欲」をもつ人の仕事探しの注意点
「達成欲」の適職探しの注意点は
- 無駄な会議
- やる気のない同僚
といった効率性の低い作業や人物に対して、苛立ちを感じる危険性があるという点です。
そのため職場選びや同僚においても
- 同じく多忙を好む
- ゴールに向かって前進できる
といった特徴をもっていたほうが、力を発揮しやすいでしょう。
あえてベンチャー企業やスタートアップの職場を選ぶという視点もあるかもしれませんね。
7. 「達成欲」の欠点(弱み)とパートナーにおすすめの資質は?
「達成欲」の資質をもつ人はスタミナに溢れていますが、その分
- 働きすぎ
- 調子に乗りやすい
- 何でも「YES」で引き受けがち
といった傾向にあります。
そのため、きちんとスケジュールや時間を管理できる
- 規律性
の資質をもつ人をパートナーにすることで、適切に力をコントロールできるといわれています。
また「達成欲」をもつ人との付き合い方は
- 責任ある仕事を任せる
のがポイントです。
喜んで引き受け、成果を発揮してくれる可能性が高いでしょう。
逆に
- 休みを促す
- 「働きすぎ」といった非難をしない
のもポイントです。
どんなに忙しそうに見えても「達成欲」の資質をもつ人は、退屈を嫌い、のんびりと働くことを好まないからです。
彼らのスタミナを活かすように、うまく関係を築くと良いと思われます。
まとめ
ということで、今回の記事ではストレングスファインダーの資質の1つ
- 達成欲
についてまとめてみました。
また今回の記事は、こちらの情報を参考元にしています。
資質の組み合わせに関して、こちらのデータを利用しました。
当記事がどなたかの参考になれば、幸いです。